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山口県立萩美術館・浦上記念館 本館特別展示室(和風展示室) 茶室のしつらえ
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内藤 廣の茶室「「Gaudi〈ガウディ〉の透ける眼差し」 |
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倒錯する視線の行方 「Gaudiの透ける眼差し」 |
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眼差しの倒錯は、様々なことを浮かび上がらせる。虚と現実とが交錯し、見る側と見られる側の関係を逆転させ、曖昧にし、しまいにはそれを宙吊りのまま放置し、その関係の意味を根本から問い直させる。今回、試みようとしたことは、こうした眼差しの倒錯を通して、慣習の中に埋没してしまった茶室空間そのものを問い直すことにある。
今回、萩の美術館内にある茶室に手を加えて、何かを表現する機会を与えていただいた。まず考えたのが、様式化された茶室の中にすっかり埋もれてしまった純粋幾何学や抽象性を、眼差しの倒錯を通して浮き立たせてみよう、ということだった。茶室に出来るだけ手を加えず、ガラスに映り込む眼差しの倒錯を手掛かりに、幾何学性だけが浮き立ってくる、そんなしつらえを考えた。
こう書いてくると、茶室に仕掛けをした私自身も、現実の作品から逆照射される言葉と解釈の罠に、気付かぬうちに絡め取られていることに気付く。覗き穴の向こうからこちらを見ているのは、誰か…。私、あなた、あるいは誰でもない、世紀末の眼差し。 内藤 廣 |
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アントニ ・ガウディ 1852ー1926 |
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スペインのバルセロナの建築家アントニ ・ガウディは、1852年に生まれ、1926年に没した。力サ ・ミラやカサ ・パトロといったアパートや、有名なサグラダ ・ファミリア教会の設計者として知られている。敬度な力トリック教徒だった彼は、建物のあらゆる部分に対して、神への捧げものとして全精力た注ぎ込んだ。大量生産を前提にした二十世紀の建物とは対照的に、同じ形が繰り返されることは殆どなく、全体から細部に至るまで、生命の延長として建築を捉えていたようだ。 建物は石造でありながら、あたかも植物のような有機的な形態を持っている。表た細部も、職人の手仕事を基本に極めて丹念に、そして有桟的な形で作り上げられている。建物の全てが、影刻作品のようだ。ガウディ自身が、鉄の加工職人の家に生まれたこともあって、金属に対して精通していたのだろう。鉄などの金属を使ったメタルワークは、大変重要な役割を果たすことが多い。これも、命を吹き込まれたかのごとく、柔らがく有機的な形態をしているものが殆どだ。 彼の建物は、ある時は、奇形、異形の建築と評され、近代建築の信奉者からは異端視された。しかし、ほぼ一世紀が過ぎ、近代建築が生赤だした価値観が行き詰まるにつれて、その精神性や独自のアプローチに対する評価は、年を追うごとに高まってきている。(内藤廣) |
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内藤 廣 NAITO Hiroshi |
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建築家。 「内藤廣は建築家であるとともに、構造にたけた詩人である」とは中川幸夫氏の評。 早稲田大学大学院で吉阪隆正氏に師事したのち、フェルナンドイゲーラス建築設計事務所、菊竹清訓建築設計事務所を経て、31歳で独立する。 以来、建築を日常生活の中にあって個人を超えた時間の表現と捉えて活動中。 峻厳でプラクティカルな設計者として知られている。93年には芸術選奨文部大臣新人賞、日本建築学会賞、吉田五十ハ賞を受賞。 ■主な作品ギャラリーTOM〈'84〉 ・住居No.1共生住宅〈'84〉海の博物館〈'92〉 ・安曇野ちひろ美術館〈'97〉茨城県天心記念五浦美術館〈'97〉など。 |
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◆詳しいお問い合わせ先◆ 山口県立萩美術館・浦上記念館 |